遊牧民のこと。
おしぼりコースター。
『うちなーんちゅ(沖縄県出身者)』
or
『ないちゃー(県外出身者・本土の方)』
を、一瞬で見分けられる方法
として、頻繁に紹介されている。
慣れとは、怖いもので、
『ないちゃー』の私も、無意識でやっている。
出張に出た際でも、
気が付けば、グラスの下には、おしぼりが。
もう、これ癖。
さらに言うと、年に何度も来沖される、
沖縄フリークの方々にも “おしぼらー” は、多い。
なので、
それだけで見抜くことは、難しいと思う。
あっ、
おしぼりをコースター代わりにする人を、
私が勝手に、
“おしぼらー”
と、呼んでいるだけ。
沖縄で、こう呼んでいる人は、たぶん、誰もいない。
“ぼりスター”(似たようなレコード会社があったよな)
“ぼりコ―”(ヤンキー?ポリコ―?センコー?)
“しスター”(姉妹?)
“おしコー”(・・・ダメダメ)
“ぼりさん”(先輩にいる)
など、過去使ってみたが、
色々と思う部分、諸事情があり、
今では、“おしぼらー”という名に収まっている。
「そもそも、なぜ見分ける必要があるのか?」
と、疑問に思いつつも、
私が、沖縄県外に飛んだ際に、
「もしかして、沖縄ご出身の方ですか?」
と、お声かけする判断基準がある。
それは、以下の3点セットが、すべて揃った時。
①:顔立ち →くっきり
②:苗字 →沖縄の地名に由来している
③:イントネーション →だからよ
これなら、おしぼりがなくても大丈夫。
生まれも育ちも沖縄ではないが、
さすがに、6年も沖縄という土地にお世話になると、
我が地元という感情が湧いてくる。
予想外の場所で、バッタリ、
『うちなーんちゅ』の方にお逢いすると、
『世界の村で発見!こんなところに日本人 ©朝日放送』
的な感覚で、何だか嬉しくなってしまう。
「私も、沖縄にいるんですよー!」
と、ついつい話しかけてしまうことが多い。
そんな私は、
①:顔立ち
→のっぺり、でもないし、
それほど、くっきり感満載でもない。
微妙。
②:苗字
→偶然!?にも、琉球王国からある地名。
ただし、読み方が違う。
③:イントネーション
→京都弁・標準語・うちなー口(沖縄方言)
が、混じった雑種。
うちなー口(沖縄方言)が強い方と一緒にいると、
そちらに引っ張られる傾向だが、
酔っぱらってくると、自分でも、
どこの言葉で喋っているのか?訳が分からなくなる。
そして、すべてが中途半端になり、
どこに行っても、
「訛ってる」「キモイ」と言われる悲しい結末に。
そう、私は、
『うちなーんちゅ(沖縄県出身者)』
or
『ないちゃー(県外出身者・本土の方)』
の、判定がつかない、さすらいの遊牧民。
そして、また数時間後には、那覇空港。
「あえいうえおあお かけきくけこかこ」
明日は、発音を戻さねば、と
ひとり、標準語の発声練習をする秋の夜長である。
スタメン選手のこと。
歓迎会、そして某店周年祝いを終え、帰宅。
再びの出張前に、カタカタとPCを叩く25時。
さすがに、この頻度になると、
“ハイサイ!沖縄からメンソーレでっせ”
的なブツは一切持たずに、
カバン一つで、身軽に飛んでいる。
沖縄でお客様をお迎えする際、
「土産、何を買ってきゃ良いかね?」
と、聞かれることがあるが、
一体、誰向けのモノなのか?
の詳細が不明なことが多く、
まいど回答に困ってしまう。
紅芋タルト、ちんすこう、黒糖チョコレート。
これぞ沖縄土産の代表選手たち。
「私は、那覇空港限定品がほしいの!!」
という方以外は、県内大手スーパーで、
購入されることを、オススメしている。
段ボールなどは、無料。
エッササと自ら梱包し、サービスカウンターへ。
クール便もあるので、生モノもオッケー。
アウェイ(全国)発送が可能である。でーじ、楽。
代表選手以外で、
私がスタメンプレーヤーとして
選出しているのは、以下の9選手。
●1番:セカンド『酒豪伝説』選手。
「俊足で、出塁率の高い選手」
私の周囲には、
酒飲みの方が多い&荷物にならないので、
よく購入(出塁率が高い)。
そもそも、私は二日酔い自体しないので、
その効果は、ハテナですが。
●2番:センター『塩』選手。
「バントなどの小技がうまい選手」
『塩』と一口で言っても、
宮古島、石垣島、粟国島、
浜比嘉島、屋我地島、与那国島など
産地によって、その特徴はさまざま。
沖縄の塩を、料理の “小技” として、
普段使いされている方が多いので、
それぞれの家庭の好みに応じて、購入。
●3番:ファースト『焼き物』選手。
「打率が高く、単打でもランナーに出られる選手」
結婚祝い、引っ越し祝いなどで、割とよく使う。
お皿・お茶碗・湯呑・シーサーなど、
プレゼント用にラッピングしてもらって発送。
●4番:レフト『アサヒスーパードライ』選手。
「得点圏打率が高く、長打力もある選手」
沖縄県内で販売されている
アサヒスーパードライは、オリオンビール株式会社が
製造・販売しているもの(缶ビールのみ)。
長打力もあり(長期間保存もでき)、
都内では飲めないので、
夏場はよく箱詰めで送っている。
●5番:ライト『じゅーしぃの素』選手。
「チームで最もチャンスに強く、
一発長打で残ったランナーを一気に帰せる選手」
じゅーしー=沖縄風の炊き込みごはんのこと。
“一発”、炊飯ジャーに入れるだけで、
手軽に沖縄家庭の味が再現できるレトルト商品。便利。
●6番:サード『かりゆしウェア』選手。
「状況に応じたバッティングが可能な、下位打線とのつなぎ役」
量販店で、安モノ買うと、
那覇の街中で、同じ人とバッタリ!
ということがあるので、
私がお世話になっている、某ショップのもの。
沖縄出張が多い方には、沖縄感がより強いデザイン。
それ以外の方には、都内でも着られるデザインのモノ。
“状況に応じて”、送っている。
●7番:ショート『オリオンビールグッズ』選手。
「安定感はないが、長打力のある選手」
非売品。
いつでも手に入る “安定” のモノではないが、
コネを使って、ビアジョッキ・灰皿などを入手。
自宅で晩酌の際に「沖縄気分を味わいたい」
という “沖縄ツウ” の方に、非常に喜ばれる。
●8番:キャッチャー『ポーク』捕手。
「打力より守備力重視の選手」
『SPAM®』は、ホーメルフーズさんの商品名。
割と都内でも手に入るので、
TULIP(チューリップ)というメーカーさんの
『ポークランチョンミート』をチョイス。
重いので、発送している。
●9番:ピッチャー『くるま麩』投手。
「DHなし。ここは、ピッチャーを」
琉球チャンプルーズの不動のエース、フー投手。
沖縄の麩(の存在)はデカい。
なお、『紅芋』監督は、沖縄県外への持ち出し禁止。
※加工品はOK、生の紅芋のみNG
※マンゴー・パパイヤ・パイナップル・ゴーヤーはOK
イモに寄生する害虫(本土いない)の拡散防止ため。
那覇空港で没収されますので、ご注意ください。
名レフェリーのこと。
“スメラー” 警報発令中。
カリスマのこと。
「那覇市内でどっか良いとこあります?」
時は金なりのこと。
下期スタートも怒涛。
終わりなき旅のこと。
出逢いあれば、別れあり。
海のこと。
再び、東京へ。
ほんと、家いらない。
久々に、修学旅行生(高校生かな)と同じ便。
(2泊3日の短期間で、やたらにカップルが成立する
“ゲレンデMagic” ならぬ、“修学旅行Magic” は、
今の学生さんも同じなのかな)と、色々とキモい妄想しつつ、
「わー」
「きゃー」
「どひゃー」
「うぉー」
修学旅行生から漏れる声。
行きも乗ってきただろうに、離陸タイミングの恒例行事。
やっぱ、飛行機って興奮するよね、初々しい。
10月〜12月の沖縄は、修学旅行トップシーズン。
「絶対に修学旅行生とは被りたくない!」
という方は、
この時期の沖縄入りを避けていただくのが賢明である。
沖縄県(&九州)は、高校生人気の修学旅行先。
北海道と、その人気を二分する。
(羽田国際化、LCCの台頭もあってか!?)
ここ最近は、海外へGo! という学校も増えてきているようで、
沖縄県としては、修学旅行生を逃すまいと、躍起になっている。
那覇空港では、修学旅行生用に、
手荷物検査場のGATEが分けられている。
上級会員の優先搭乗に続き、修学旅行生から搭乗、
座席もまとめて後方座席と、他の乗客に迷惑が掛からないよう、
赤組・青組エアラインとも、
諸々の配慮が、なされている。
ただ、ひとつだけ、イケてないな、と思う点がある。
それは、団体での “通路ベタ座り”
通路、それも『地ベタ』に座らせるのはどうなのかと。
邪魔、というよりも、あの光景が、
どっかのデモ隊のように見えてあまり好きではない。
修学旅行を誘致したいなら、
『専用の待合所』くらい作ってあげれば良いのにな、と思う。
『地ベタ』にお客さんを座らせているようでは、
大声で観光立県とは言えないであろう。
あくまでも、“修学” 旅行なので、
遊びではないが(と、学生時代よく言われた気がする)、
史跡巡り等とあわせて、沖縄の “海” を
出来るだけ若いうちに観て欲しいな、
体験してほしいな、と思う。
「これって、ドブですか?」
という、海しかない環境で育つと、初めて、
生で、沖縄の “海” を観た時、かなりの衝撃を受ける。
かくいう私も、そのひとり。
「人間って進化して陸上生活をしてるのに、
わざわざ海に潜る意味がわからない」
「それは退化である」
「は?魚と戯れる?食物連鎖の階級が違う」
なんだかんだと御託を並べていたが、
沖縄の海と出逢い、ダイビングを始め
「どうせやるのであれば!」と、
勢いでインストラクター&潜水士の国家資格までとってしまった。
渡航する際の場所選びも、
“海” をベースに決定するようになり、
グアム・サイパン・ハワイ・パラオ・モルディブ・セブなど、
「ダイバーなら、当然、一度は行っとくでしょ?」
というエリアから、
パプアニューギニア・ロタ島・ジープ島・ボホール島など、
どんどんとニッチに。
最終的には、
「通貨は、基本、石か貝です」
「唯一、キナという通貨がありますが、
日本では両替できないので、現地で米ドルから両替してください」
と、旅行社の方と笑いながら渡航先を相談。
年末年始は、ダイビング器材引っ提げ、
毎日転々と島を渡りに渡って潜りまくる、
通称『ダイブサファリ』に明け暮れ、
成田の入国審査場で、「No, no! Foreigner!」と、
GATE案内されるほど、真っ黒(一体、何人?)になっていた。
スタートしたのが、社会人になってからだったので、
「もっと早く、沖縄の “海” を観ておけば、
また違った人生だったんだろうな」
「まだまだ潜りたい海が世界中にある。
俺が今、学生だったら飛び回るな」
と、思いつつ、
「沖縄の “海” を観て、なんか感じてもらったかな」
「地球の7割は、 “海” で出来ている。羽ばたけ世界へ!」
と、陰ながら、彼らの輝かしき未来を願うのである。
あぁ~、大人の修学旅行に行きたい。
貞子のこと。
9月も残すところ、わずか。
コピペ職人のこと。
肉肉肉肉肉肉まつり。
雨の日のこと。
来客ピーク。
グルクンのこと。
グルクンの唐揚げ、だけではない。
那覇に戻り、お客さんと合流。
香港・曼谷滞在中、ひたすら、ビール生活だったので、
無性に日本酒で一杯やりたくなり、
お客を引き連れ、寿司をつまみに来た。
今日もそうであったが、
「寿司でも行きますか?」
「えっ?沖縄に寿司屋なんてあるの?」
移住して以来、何百回も繰り返してきた、このくだり。
これぞ、観光ガイドブックの悪しき影響。
某市場に並ぶ、
「信号ですか?何なら交通規制しましょうか?」
という、赤・青・黄色のカラフルな魚たち。
「これって、食えるの?」という、愚問に代表されるよう、
ある意味、沖縄観光に来た “想い出写真” の対象としかなっておらず、
パシャパシャとブツ撮りだけを済ませ、そそくさと退散。
にも関わらず、『沖縄は魚が不味そう』という、
イメージだけが根付いてしまっている。
沖縄で獲れるのは、“信号魚” だけではない。
マグロ類(8,746t)、イカ類(2,207t)、
カジキ類(1,092t)の順で、水揚げされている。
実は沖縄、“生鮮マグロ” の年間水揚高が全国トップクラス。
もともとは熱帯域が起源といわれているマグロ。
年によっても変動はあるが、全国3位の漁獲量を誇っている。
漁獲量全体の約6割を占める、マグロ類の中で多く漁獲されるのは、
ビンチョウ(ビンナガ)、次いでメバチ、キハダが続く。
近海に漁場が多く存在する沖縄では、クロマグロを始め、
キハダ、メバチ、ビンチョウ(ビンナガ)と、マグロ4種類の全てが獲れる。
それぞれ、生息場所、旬の時期、ヒレの形や大きさ、
マグロの特色である赤身の色も違う。
つまり、年間を通じて、いつでも “冷凍モノ” ではない、
新鮮な旬のマグロを様々なバリエーションを楽しむことができる。
ダイビングで潜ると、マグロとバッタリ遭遇!
なんてこともあるほど、身近な魚なのである。
(ちなみに、あいつら、泳ぐのめっちゃ早い)。
『美ら海水族館』で有名な沖縄県北部に位置する本部町は、カツオ漁が盛ん。
本部町にとって、カツオ漁は、夏の始まりを告げる風物詩であり、
刺身屋や飲食店には、
『冷やし中華始めました』ならぬ『カツオあります』の張り紙が登場する。
毎年、『鯉のぼり』ではなく、『カツオのぼり』が掲げられ、
ゴールデンウイークには、『もとぶカツオのぼり祭り』が開催される。
本部町で、本格的なカツオ漁が始まったの1904年(明治37年)。
それ以来、『カツオの町』『鰹節の一大生産地』として発展してきた。
今でも10月~2月の約5ヶ月間、製造が行われており、
タイミングが合えば見学も可能である。
趣味=釣り、幼い頃から港での陸釣りで育ったという沖縄の方も多い。
会社のメンバーたちも、週末みなで誘い合わせては、釣りに出掛けている。
素人でも大物が狙える「パヤオ」と呼ばれている沖釣りもある。
別名「浮き魚礁」。外洋のポイントに、ウキを浮かべた人工の漁場のこと。
ウキを固定するロープには海藻類が付着し、プランクトンや小魚などが住み着く。
その小魚を食べるカツオ、シイラなどの肉食魚が回遊するようになり、
その中型魚を狙った、カジキや大型マグロなどが集まるという、
食物連鎖スポット。
沖縄本島や久米島、宮古島や八重山諸島周辺に
100基以上のパヤオが設置されており、その一部が釣り人にも解放。
観光客はもちろん、地元の釣り人にも人気の船釣りポイントになっている。
沖縄の海面漁業の特徴は、
延縄漁とパヤオ(浮き魚礁)を利用した曳縄漁法が中心。
狙った魚だけを獲る漁法で、
自然にも資源にもやさしい方法で漁を行っている。
ここ最近、スシロー、はま寿司、くら寿司など
大手回転寿司チェーンも沖縄進出を果たし、
連日どこのお店も家族連れのお客さんで賑わっているよう。
私は、回転寿司屋に行くことはないが、
TPOにあわせて、固定でお世話になっいるお店が、
那覇市内に数軒存在する。
カウンター数席、お任せのみの江戸前寿司屋
深夜24時からのれんを掲げる、老舗寿司屋
ランチ営業もしている、博多前寿司屋
東京、福岡、北海道、北陸などなど、
美味い魚が食える地域からいらっしゃっている方でも、お連れすると、
「ココで、これが食えるとは!」
と、沖縄で寿司が食えるという意外性も加味されて、
ほぼほぼ満足していただける。
ちなみに、すべてのネタが沖縄で獲れた魚ということではない。
大将こだわりの、季節に応じた旬の魚を、
築地、博多などから空輸で運ばれている。
沖縄3大高級魚と言われているのは、
アカマチ(ハマダイ)、アカジン(スジアラ)、マクブ(シロクラベラ)。
石垣地方では、これに、タマン(ハマフエフキ)を加える。
マグロ、カツオとあわせて、ぜひ、沖縄でお召し上がりいただきたい。
那覇空港内4階の寿司屋では、変わり種寿司として、
ゴーヤー、ナーベラー(ヘチマ)、ミミガー(豚の耳の皮)など、
観光客を一本釣りするために開発したであろう、
『これぞ沖縄(ガイドブック仕様の)』というネタが味わえる。
“沖縄魚不味い説” を未だに信じている方、
海人Tシャツを国際通りで調達した後、ぜひ、そちらへどうぞ。
るるぶ片手に
「私、沖縄に行ってきたの、キャハッ」感は、
十分演出できるはずである。
スローライフのこと。
Night of the last day.
フライト時間ギリギリまで、
バンコク駐在中の後輩と酒を煽り、無事、空港チェックイン。
タイミングが合わず、
ムエタイ修行留学中のメンツと逢えなかったのが、
唯一の心残りだが、予定していたタスクは、ほぼ消化。
なんやかんやで、今年の年末もバンコクに飛ぶことになり、
急遽、エアー等もこちらで手配してきた。
久々に再会した方たちは、みな、イキイキとしていた。
そして、逞しくなっていた。
「スローライフ、って憧れる」
沖縄に移住するイコール、そう捉えられることが多いが、
みながそんな生活をしているわけではない。
むしろ、そんな方、私の周りにはいない。
『のんびり、ゆっくり、海を見て暮らす』
『朝陽と共に起き、夕陽と共に眠る』
なんて、世界は、まやかしである。
(本当に自給自足の生活を送っている方以外)
皆さん、精力的に、吸収する機会
(出来る風ワードで言えば、インプットする時間)
を、自ら意識して作られている。
それは、移住者だけに限らず、沖縄の方も同様。
業種業態、年齢も関係ない。
なぜなら『沖縄 “だけ” にいると、自分が勘違いする』
と、わかっているから。
そして、どこかで、刺激のなさ、物足りなさを感じているから。
島という特性上、何をするにも、海を渡らねばならない。
陸続きで、気軽に他県に行ける環境ではなく、手間も時間も金も掛かる。
しかし、それらを費やしてでも、
外に出なければ、圧倒的にその視野が狭くなる。
東京を始めとした沖縄県外での経験。
海外等で、四苦八苦しながら踏んできた場数。
沖縄は、それらの『貯金』だけで食っていける、
“楽園” のような場所ではないのである。
(もちろん、素晴らしい部分はたくさんあるが)
私が苦手な、胡散臭さを放ちながら、
虎視眈々と助成金を狙っている寄生虫 “スメラー”
と呼んでいる人たちは、それをわかっていない。
「俺様が、磨き上げたスキルを引っさげてきたぞ!」
と、意気揚々で乗り込んでくるが、上手くいくことは少ない。
だいたい、 胡散臭さ満載の “スメラー” の皆さんに限って、
「今日も、LOHAS(死語)」
「この夕陽と生きている、それが沖縄」
「のんびりスローな海風が吹く」
「ちょっとペースダウン。忘れがちだった仲間への感謝
喜びや楽しみを取り戻した1日」
と、お得意のスメラー用語で、楽園生活をアピールしがち。
その度に、
「いやいや、スピードを落とす必要ってあんの?」
「落とさなきゃ見えないって、そこまでのスキルしかないんじゃないの?」
「1日24時間、人類皆平等。毎日振り返りましょうよ」
と、思うのである。
沖縄は、狭い。
その胡散臭さは、すぐにバレる。
メッキが剥がれ、沖縄での寄生先が見つからず、
たいていの “スメラー” の皆さんは、餓死してしまう。
「俺様、一生食える “貯金(経験・場数)” あり」
との自負があるので、当然、何のインプットもしていない。
命からがら、逃げるように内地に戻っても、浦島太郎状態。
今さら地元にも戻るわけには行かず、遅がけの東京デビュー。
怪しげな企業しか受け入れ先がなく、
にっちもさっちもいかなくなってしまう。
『スローライフ』の真意とは、
“自分の心を充実させ、精神的に豊かになること” だと思う。
『スピードを落とすこと』でも、
『単なるダラダラとしたのんびり生活』を送ることでもない。
自ら動かずして、手に入れられるモノはない。
厳しい環境に自ら身を置かねば、成長は見込めない。
それは、沖縄の地とて同様。
今月続く『出張・渡航祭り』で、
お逢いした皆さんは、みなそう言っていた気がする。
さて、褌を締め直し、再び、香港へ向かおう。
ホストのこと。
バンコク3日目も無事に終了。
国内外問わず、どこへ渡航する際も、何かしらの横槍等が入り、
予定通りに進むことはほぼないが、今ところ、
天候を含め、すこぶる順調。すべてオンスケで、事が運んでいる。
時間の合間を縫って、在タイ某国大使館で働く大学時代の先輩御一家や、
駐在3年目に入った同期、
ダイブクルーズでいつもお世話になっているダイビングショップ関係者、
縁あって、沖縄で出逢ったメンバーとも久々の再会を果たせた。
「あん時は、○○だったんすよ」
「○○さんって、元気すか?」
「最近の那覇って、どんな感じになってる?」
「今、タイで、こんな生活してます」
「ミャンマーに行ったけど、あそこは凄い」
「先月、○○さんも来てましたよ」
「次の赴任先、○○になるかも」
今だから話せる当時の昔話から、
最新の沖縄情報、タイでのライフスタイル、
周辺諸国事情、駐在員あるあるトーク、今後の人生設計などなど、
シンハービールを煽りながら、色んな話に花が咲く。
若いうちに、様々な人たちと逢って、たくさんの景色を見ることは、
自分の価値観・人格形成をする上でほんとに大切だなと感じると同時に、
「あの時、○○をしておけば良かった」と、
後ろ向きに過去を振り返る、
つまらない毎日にならないよう死ぬ気で生きなければ、
と、改めて思える3日間であった。
沖縄にいると、自分が『お迎えする』立場。
ピークの夏時期は、毎日のように誰かしらがやってくる。
一緒に食事をとらせていただくことを中心に、海のガイド、
陸の観光案内、レンタカー手配、ホテル紹介、お店の予約などなど、
なんやかんやしていたら、あっという間に1年が過ぎ去ってしまう。
それもあってか、那覇を離れ、
久々に『迎えられる』側になると、
まるで “沖縄での自分の姿” を見ているようで、
「こんな笑顔でお迎えしてたっけ、俺」
「ヤバい、最近どうも流れ作業になってる」
と、反省すると共に、
「気を遣って無理やりこちらに合わせてもらったんじゃないか」
「なんか、面倒くさいこと言っちゃったかも」
「自腹でわざわざココまで移動してきてもらったんだ」
「そもそもこんなもん食いたいんだっけ」
と、あれやこれやと想像し、なんとも言えない気分になる。
(ヘベレケになったら忘れちゃうけど)
私が『迎えられる』側に立つ場合、
ひとつだけ、気を付けていることがある。
それは、会食の際、
「○○(地名)と言えば、○○(名物)でしょ!」
という、指定を極力しないこと。
当然、「○○(地名)なら、○○(有名店)はテッパン!レッツラゴー」
という気持ちはあるが、数日間の滞在であれば、
それは、自分の時間で調整し、いつでもいくらでも行くことが出来る。
「今日どうしよっか?」
「何系行く?」
「寒みぃーし、あったかい物食いたくね?」
「最近新しく出来た店に行ってみない?」
普段と同じような感覚で、その日に食べたいもの、
または、ホスト側(迎える側)が、
その時に行きたいお店に足を運びたい。
理由はいくつかあるが、当人が、現地のどんな環境下で、
どんなコミュニティの中で、
どんな生活をしているのかを垣間見たい、という思いが強い。
「日曜定休多いし、どうしよっかな」
「あの店、混んでるから予約しとかなきゃ」
「魚介系、苦手だったかな」
そこまで労力を使って、気を揉んでもらう必要はないし、
予約ナシでも、フラっと入れる、
気の置けないホームグラウンドに連れて行ってもらう方が好きである。
『何を食うか』も大切だが、『誰と食うか』の方がもっと大切。
そう思える人たちと同じ時間を過ごすと、
自然と酒も飯も美味くなるのである。
タイから戻れば、再び、来客ラッシュ。
「便利さ、とは一体何なんだろう」
自問自答しながら、こちらでも、
日程調整・各種手配のメール対応に追われている。
バンコク滞在も、残すところあと少し。
「あの時、○○をしておけば良かった」と、
ならないよう、明日もフルスロットルで動き回りたい。
観光立○のこと。
バンコク2日目が終わった。
雨季、真っ只中。雨予報に反して、今日も終日晴れ。
東南アジア独特の蒸し蒸し気温の中、汗だくで、諸々の所用を済ませた。
日中、頼まれモノついでに、バンコク市内のマーケットを中心に巡回。
露店でちょこちょこと食事をとっていたこともあってか、
なぜか、イタリア人に道を尋ねられることが多い1日であった。
アジア人だけではなく、世界各国から様々な人種が集まる、
この熱気感。たまらなく好きである。
今回、4年ぶりのバンコクで、
まず感じたのは「インド人、多くねぇ?増えてる??」ということ。
バンコクのインド人街と言えば、
市場を中心としたパフラットエリアが有名だが、
他の主要地区でも、インド料理屋等を頻繁に見かけるようになった。
実際、インド人旅行者の数は、年々増加しているようで、
夏休みの行き先として、
インドの旅行者に最も多く検索された都市=バンコクになったらしい。
タイにとってインドは、毎年100万人以上の観光客が訪れる、
中国、マレーシア、ロシア、日本、韓国に続き、6番目の国。
今、最も急速に成長している市場のひとつになっているそう。
インド人が1回のタイ旅行で費やす1人頭の金額は、
3万8,000バーツから4万バーツへと増加。
ここ数年で、インド人観光客がタイを訪れる平均日数も、
4日間から7日間になったとのこと。
すげぇな、インド。
タイは世界有数の観光立国。
国連世界観光機関(UNWTO)が発表した、
2013年の世界観光ランキングでは、
観光客到着数で世界10位、観光収入で世界7位。
同年の観光客数は2,655万人(前年比約19%増)。
先日、プラユット首相が
『マルチビザ』発行を承認する方向、という報道もあった。
6カ月(180日間)の滞在が可能で、
その期間、何度もタイへの出入国がOKというもの。
タイ国政府観光庁が、より一層の観光客を呼び込むため、
全世界からの旅行者に発行する予定らしい。
昨年は、デモやクーデターの影響で、観光客数の落ち込みが激しかった。
『マルチビザ』発行で、長期滞在をしてもらい、
タイに、たんまりとお金を落としてもらいたい、という目論見だろうか。
現在、日本人観光客が、
ノービザでタイに入国した場合、滞在が許されるのは、30日間。
観光ビザをタブルエントリー(※)で取得すれば、
同じく180日間の滞在が可能だが、これには、手間と時間がめちゃくちゃ掛かる。
『マルチビザ』が発行されれば、その煩雑さは無くなり、便利になる。
※観光ビザ発行(1回)で、60日間。プラス30日間の延長が出来るので、
計90日間の滞在が可能。これを2回行うのが、ダブルエントリー。
『マルチビザ』は、内閣で承認されたのち、
60日ほどで発行が開始される見込みとのこと。
早ければ、年内中はスタートになるであろう。
タイの観光スポーツ庁は、2015年の観光客数、
約2,900万人を目標とし、1兆4,000億バーツの観光収入を見込んでいる。
さすが、アジア諸国としては早い、1960年に観光庁を設置。
半世紀以上にわたって、観光立国への道を営々と歩んできた、タイ王国である。
観光立県(でしたよね?)、沖縄。
さて、どうしますか。
ハブのこと。
前回は、那覇→羽田、羽田→成田、成田→バンコクという、
『あれ?もしかして、
俺、移動するために生まれてきたんじゃない?アーメン』
というルートだったが、
今回、那覇空港から、香港経由で、バンコク入りしてみた。
那覇から香港まで、約2時間
香港からバンコクまで、約3時間。
うん、こっちの方が圧倒的に楽だ。
那覇空港には、
国内線旅客ターミナルとは別に、国際線旅客ターミナルがある。
つい、1年半ほど前までは、
『もう、この恥ずかしがり屋さんめ ♪』
と、思えるほど、実に目立たない、
プレハブに毛が生えたような建物が、ひっそりと建っていた。
こちらに移住するまで、
「え?那覇に国際線なんてありましたっけ?」
と、全く気が付かなかったほど。
まぁ、何もないを絵に描いたようなところであった。
そして、2014年2月。
那覇空港新国際線旅客ターミナルがオープン。
「これで、海外へ飛ぶ際の楽しみが増える、ワクワク」
着々と進む工事の様子を横目でチェックしながら、
開業を心待ちにしていた。
(オフィスからも自宅からも、空港が見える)
が、しかし、これがまた、衝撃のショボさ。
飲食店はたったの4店舗。うち2店舗は、イミグレ通過後。
しかもほぼ売店レベル。カードラウンジもない、本屋もない。
あるのは、訳のわからない変な土産屋と、
某コンビニの small small small バージョン。
また、国内線旅客ターミナルや
沖縄都市モノレール那覇空港駅には直結しておらず、
海外観光客の “沖縄の玄関口”
としては、不親切極まりない感じ。
屋根のない屋外を大きなスーツケースを引きずり、
ひーこらひーこらばひんばひん。
灼熱の太陽を浴び、汗をガシガシ垂らし、
時には、雨でビショビショになりながら、
モノレール駅まで歩いている、外国観光客の方をよく目にする。
(屋根付きの立体連絡通路を建設中。2016年6月完成予定)
あれなら、旧国際線の方が、味があってよかった気が。
なんにしても、すこぶる中途半端な代物なのである。
那覇空港は、羽田等と並ぶ、超過密スケジュール空港。
2013年度の離着陸回数は全国4位の14万8千回。
1日当たりの離着陸は400回以上。
滑走路が1本しかないにも関わらず、
着陸回数の多さで、
滑走路2本持ちの大阪国際や新千歳を上回った、らしい。
現在、総事業費2,000億円をかけ、第2滑走路を建設中。
(2019年12月に完成予定)
ただ、駐機場の関係で、滑走路が2本になったとしても
同時離着陸の回数には制約が出てしまう、とも言われている。
(なんじゃ、そりゃ・・・)
那覇空港国際線には、現在、13社が就航中。
●中華航空(台北)週14便
●トランスアジア航空(台北)週5便
●エバー航空(台北)週7便
●マンダリン航空(台中)週2便
●アシアナ航空(ソウル・釜山)週10便
●ジンエアー(ソウル)週7便
●チェジュ航空(ソウル)週7便
●ティーウェイ航空(ソウル)週6便
●中国国際航空(北京)週2便
●中国東方航空(上海)週7便
●上海吉祥航空(上海)週4便
●香港航空(香港)週14便
●香港ドラゴン航空(香港)週4便
定期便・直行便で、周辺アジア7都市とを結んでいる。
※ピーチは、LCCターミナルなので、ご注意を。
台湾なら、70分強でひとっ飛び。
那覇から美ら海水族館へ行くより近い。
ソウルまでは、2時間。
香港までも、2時間である。
アジアに飛ぶには、沖縄はもってこいの場所。
某エアラインが、シンガポールとバンコクに、
直行便を飛ばすという噂もある。
沖縄だけに、 マングース(他空港)に殺られる前に、
早く “ハブ” 空港化が、
実現すれば良いなと思う今日この頃である。