なんやかんやで、沖縄。

2年の海外駐在を経て帰沖。沖縄生活8年目。ゆるりと日常を綴っていきます。

スローライフのこと。

Night of the last day.


フライト時間ギリギリまで、
バンコク駐在中の後輩と酒を煽り、無事、空港チェックイン。

タイミングが合わず、
ムエタイ修行留学中のメンツと逢えなかったのが、
唯一の心残りだが、予定していたタスクは、ほぼ消化。
なんやかんやで、今年の年末もバンコクに飛ぶことになり、
急遽、エアー等もこちらで手配してきた。

久々に再会した方たちは、みな、イキイキとしていた。
そして、逞しくなっていた。


スローライフ、って憧れる」

沖縄に移住するイコール、そう捉えられることが多いが、
みながそんな生活をしているわけではない。
むしろ、そんな方、私の周りにはいない。

『のんびり、ゆっくり、海を見て暮らす』
『朝陽と共に起き、夕陽と共に眠る』
なんて、世界は、まやかしである。
(本当に自給自足の生活を送っている方以外)

皆さん、精力的に、吸収する機会
(出来る風ワードで言えば、インプットする時間)
を、自ら意識して作られている。
それは、移住者だけに限らず、沖縄の方も同様。
業種業態、年齢も関係ない。

なぜなら『沖縄 “だけ” にいると、自分が勘違いする』
と、わかっているから。
そして、どこかで、刺激のなさ、物足りなさを感じているから。

島という特性上、何をするにも、海を渡らねばならない。
陸続きで、気軽に他県に行ける環境ではなく、手間も時間も金も掛かる。
しかし、それらを費やしてでも、
外に出なければ、圧倒的にその視野が狭くなる。

東京を始めとした沖縄県外での経験。
海外等で、四苦八苦しながら踏んできた場数。
沖縄は、それらの『貯金』だけで食っていける、
“楽園” のような場所ではないのである。
(もちろん、素晴らしい部分はたくさんあるが)

私が苦手な、胡散臭さを放ちながら、
虎視眈々と助成金を狙っている寄生虫スメラー
と呼んでいる人たちは、それをわかっていない。
「俺様が、磨き上げたスキルを引っさげてきたぞ!」
と、意気揚々で乗り込んでくるが、上手くいくことは少ない。

だいたい、 胡散臭さ満載の “スメラー” の皆さんに限って、
「今日も、LOHAS(死語)」
「この夕陽と生きている、それが沖縄」
「のんびりスローな海風が吹く」
「ちょっとペースダウン。忘れがちだった仲間への感謝
 喜びや楽しみを取り戻した1日」
と、お得意のスメラー用語で、楽園生活をアピールしがち。

その度に、
「いやいや、スピードを落とす必要ってあんの?」
「落とさなきゃ見えないって、そこまでのスキルしかないんじゃないの?」
「1日24時間、人類皆平等。毎日振り返りましょうよ」
と、思うのである。

沖縄は、狭い。
その胡散臭さは、すぐにバレる。
メッキが剥がれ、沖縄での寄生先が見つからず、
たいていの “スメラー” の皆さんは、餓死してしまう。

「俺様、一生食える “貯金(経験・場数)” あり」
との自負があるので、当然、何のインプットもしていない。
命からがら、逃げるように内地に戻っても、浦島太郎状態。
今さら地元にも戻るわけには行かず、遅がけの東京デビュー。
怪しげな企業しか受け入れ先がなく、
にっちもさっちもいかなくなってしまう。


スローライフ』の真意とは、
“自分の心を充実させ、精神的に豊かになること” だと思う。
『スピードを落とすこと』でも、
『単なるダラダラとしたのんびり生活』を送ることでもない。

自ら動かずして、手に入れられるモノはない。
厳しい環境に自ら身を置かねば、成長は見込めない。
それは、沖縄の地とて同様。

今月続く『出張・渡航祭り』で、
お逢いした皆さんは、みなそう言っていた気がする。

さて、褌を締め直し、再び、香港へ向かおう。

 
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