なんやかんやで、沖縄。

2年の海外駐在を経て帰沖。沖縄生活8年目。ゆるりと日常を綴っていきます。

竜宮城のこと。

松山。

愛媛県に引っ越したわけではない。
那覇市で一二を争う
“ナイトダイビング”のメッカのことである。

誤解のないように先に書いておくが、
“ナイトダイビング” と言っても、
女性も、“バックロール” で、エントリーができる
すこぶる安全な、ダイビングスポット。
(↑ダイバーしかわからないかも。詳しくは、Google先生へ)

東京で言うところの、
歌舞伎町(のだいぶ縮小版)のようなイメージ。

 

家族旅行で沖縄入りというシーンを除き、
かなりの高確率で、世の殿様方から、
“ナイトダイビング”
しかも “殿様ダイビング”のガイドリクエストが入る。
(↑これもダイバー用語。Google先生へお願いします)

「オススメ教えて」の困ったちゃん対応で、
そもそも手一杯なのだが、
PADIダイビングインストラクター&潜水士
の国家資格を持つ私としては(本職ではないけど)、
これはこれで、腕の見せ所として燃えてしまう。

 

松山エリアには、
竜宮城(キャバレークラブ)がひしめいている。

夜21時を過ぎると、
お出迎えの “熱帯魚” たち(男たち)で溢れかえり、
中心部にある某コンビニ前で、
亀(タクシー)から降りようなものなら、
まさしく、海に餌をまいた状態となる。

あっという間の『めんそーれ』の人だかりに、
お連れした殿様方からは、
「怖い人たちがたくさんいる(ガクガクブルブル)」
と、しばしばレスキュー対応を求められる。
が、決して、人食い魚の類の “熱帯魚” たちではない。
(むしろ、あなたの方がよっぽど恐ろしいです)

そのほとんどが、若々しい20代前半の “熱帯魚” たち、である。

それぞれの魚たちに、
『テレメンタリー2015 ©テレビ朝日
ばりの波瀾万丈のドラマがあり、これがまた面白い。
竜宮城に入ることを忘れ、ついつい、
いつもあれやこれやと話し込んでしまう。

松山エリアの最新情報から、客層の変化、
プロ野球の○○選手が来てたよ~という噂から、
今後の人生設計、家族は元気にしてるのか、
という話まで。
私がヘベレケ状態で、説教をすることがありつつも、
なんやかんやで、今では、保護者気取りで
“熱帯魚” たちの結婚式にまで参列させてもらっている。

ちなみに、亀(タクシー)から降りる
私の姿を目撃した “熱帯魚” たちからは、
「おい!イタチザメ(英名:タイガーシャーク)が来たぞ!」
と、言われているらしい。

 

竜宮城は、60分5,000円前後が相場。
(指名なしのフリー。保証なし、2名以上で入城の場合)

クレジットカード支払いの場合は、
10%別途に掛かってくる城が多いのでご注意を。

城内に入ると、泡盛が飲み放題。
テーブルにハウスボトルが置いてあり、
(キャスト改め)乙姫たちが、せっせとグラスに注いでくれる。

デフォルトで乗っているのは、新里酒造さんの琉球泡盛「純女(いなぐ)」。
残波白 or 黒、鏡月等への銘柄チェンジが可能。
チャーム(乾き物系お菓子)をサービスで出してくれる城も多い。

初めての竜宮城。
Cカード(ダイビングライセンス)を持っていない、
体験ダイバーの場合、
指名なしフリー&保証なし形式、での入城がベター。

メンバーさん(東京で言う、黒服 or ボーイのこと)が、
乙姫たちを、えっささと次々にアレンジしてくれる。

その中で、ビビビッときた乙姫がいれば、
城内指名を1,000円で入れられる仕組み。

規模が大きい竜宮城だと、乙姫の所属数も多く、
「本日、那覇松山城、初参上なり!」
という若姫とも、ちょくちょく遭遇することができる。

よって、焦ってすぐ、城内指名を入れるより、
しばらくは、“ドリフトダイビング”
で、流してもらった方が楽しめるのではないか、と思う。

ちなみに、保証ありにすると、殿様方の人数分、
マンツーマンで、乙姫たちがベタ付きしてくれる。


乙姫様のお飲物は、1杯1,000円。

お昼は、陸上で別の仕事(本職)をしていたり、
学生さん(もちろん、20歳は超えている)も少なくなく、
東京とは異なり、ガツガツとした
セールスプロモーションはあまりしてこない。

「私が、この城の No.1よ!(頭が高い、皆の者、ひざまずきなさい)」
と、深夜26時台のTVドラマのような熾烈な覇権争いもなく、
居酒屋感覚で、竜宮城を楽しんでいる地元の方も多い。

夜一本の本職乙姫、ベテラン大奥以外は、
名刺を持っておらず、空名刺に手書きスタイルが主流。
竜宮城も変わったもので、ここ最近は、
いきなり、「LINE ID交換♪」というシーンがほぼ。
浦島太郎もビックリのフランク加減となっている。

私は、沖縄県内で多店舗展開をされている、
某竜宮城グループのお城にお邪魔することが多いが、
乙姫様のうち、何割かは、竜宮城に嫁がれた
ないちゃー姫(沖縄県外出身者)” が占めている。

江戸から来られた殿様方をお連れした際、
『まさかの那覇松山城で、自分の同郷の娘っ子とバッタリ』
なんてこともあり、
海外秘境の地で出逢った唯一の日本人的なノリで、
熱を帯びた “同郷あるあるトーク” を楽しむこともできる。


早朝4~5時台の竜宮城は、また別の顔を見せる。

個性豊かな “深海生物” たちが登場し、
そのラインナップと、キャラクターの濃さに、
那覇松山城の奥深さを感じられる。

料金も、70分3,500~4,000円目安と、
夜の竜宮城より若干下がるので、
那覇市の「美ら海水族館」に遊びに来た気分で、
深海への “ディープダイビング” を、ぜひ楽しんでいただきたい。

「こんなの図鑑でも見たことない!」
という、新種を発見できる可能性大である。


竜宮城の閉館日は、日曜日が多い。

「生態系保護のため、“熱帯魚”への餌付けは反対!」 
というダイバーの皆さんは、その曜日を狙っていただけばと思う。

 

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