なんやかんやで、沖縄。

2年の海外駐在を経て帰沖。沖縄生活8年目。ゆるりと日常を綴っていきます。

猫のこと。

再び、東京。

「わー!」「きゃー!」「うぉー!」
毎度おなじみ、離陸時の大歓声・拍手喝采。
この時期、7割程の確率で、
修学旅行の学生さんと同じ便に乗り合わせる。
今回も然り。あぁ、初々しい。

私が、そういう星の下に生まれてきたのであろうか、
昔から、小さいお子さん連れのご家族、
または、母子お二人と隣席になることが多い。

「子供は泣くのが仕事、文句を言うのは筋違い」
「ギャーギャー喚く、子供を飛行機に乗せるな」

心が狭いだの、広いだの、大人げないなど、
飛行機の子供ネタになると、
だいたい、そんな論争になりがちだが、
正直、私は、どっち派でもない。

「いぇーい、貴重な睡眠タイム!」
でもなければ、
「さぁ、雲と空と夕陽の撮影タイム!」
でもなく、
着席と同時に、予め、機内でやるべし!
と、決めてきたタスクをこなすための
“作業モード” に集中してしまうからである。

そして、泣く泣かない以前に、
ほとんどの場合、フライト中、なぜか私は、
じっーーーーーーと、子供に観られてる。

時には、前列シートの隙間から、
時には、通路を挟んで、隣の席から、
時には、後方座席の上部から、

「へぇ、世の中に、こんなオッサンがいるんだ」

と、言わんばかりの、何とも言えない表情で、
ひたすら、じっーーーーーーーーと、
眺められているのである。

いつも視線を感じ、顔を向けると、
可愛らしい子供の顔が、目が。
たまに、手なんかも伸びてきて、さすがに、
これには、“ヒットラー” と社員に陰で呼ばれている
私でさえも、ついつい、ニヤニヤしてしまう。
(こんな姿、気持ち悪くて社員には見せられないが)


この『機内子供視線釘付け事案』
と、似たようなケースで、街を歩くと、
犬猫の視線を、わりと引き寄せている気がしている。

沖縄は、町中に、
猫(野良を含む)が溢れているのだが、
なぜが、私に、猫が寄ってくる。
ベンチに座って、スマホをいじっていたり、
人待ちしている時に、
「まいど、お待たせ!」と言わんばかりに、
ひょっこりと、膝の上に乗ってくる。

私がダイバーということもあり、
魚類の香りでも漂っているのだろうか?
(ここ最近、潜ってないけど)
もしかして、ケツに、グルクン(タカサゴ
でも挟まっているのではないか?
と、思わず、確認してしまうほどである。

先日も、犬猫を飼われている友人宅にお邪魔した際、
『家政婦は見た ©テレビ朝日
by 市原悦子バリの熱い視線を感じ、振り返ると、
友人夫妻の愛猫とバッチリ目があって、
たまらず、爆笑してしまった。

ちなみに、私は、自宅で動物は何も飼っていない。

残念ながら、飼育放棄による、捨て犬・捨て猫、
迷子、放し飼いなどの理由により、沖縄県では、
毎年、約5,000頭の犬猫が殺処分されているそう。

2005年度、2009年度は、全国最高頭数。
2011年度は、6,262匹と全国ワースト4位。
(08年度〜13年度の5年間で48%まで減少)
『殺処分』って言葉自体が、
何だか、酷い、悲しい響きだなと。


「◯日に、有給いただきます。猫の面接のため」
数ヶ月前、うちの若手社員(D君)が、
上記理由で、有給申請をしてきた。

「ん??猫の面接??」
てっきり、私の聞き間違いかと思い、
後日、詳細を聞いてみると、
動物可の賃貸物件へ引越しする際、
本人ではなく、
『動物と大家さんの面接が必須』
という、マンションだったらしい。

大家さんは、動物と会話できる!?そうで、
猫と1対1での面接。
同席はしたものの、
D君は、あくまでも、保護者として参加。
終始無言で終了。

「うちのマンションの方針に、合っている」
ということで、見事、合格。
無事に、入居可となったそう。

(以前の)自宅前に捨てられていた子猫を拾ったが、
動物不可の物件だったので、D君は、引っ越しを決意。
不動産屋を駆けずり回って見つけた場所が、
そこだった。

「たぶん、そのへんをアピールしてくれたんだと」
「猫語は、喋れませんが、そんな気が(笑)」

そう笑いながら話す、
D君を見て、何だか気持ちが、ホッコリした。
沖縄も、こんな人が増えれば良いな。

今度、その大家さんに逢いに行ってみよう、と思う。

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