なんやかんやで、沖縄。

2年の海外駐在を経て帰沖。沖縄生活8年目。ゆるりと日常を綴っていきます。

タクシーのこと。

今年初のタダ乗りをしてしまった。

 
沖縄に来て、これで、5度目である。
 
キレたわけでも、踏み倒したわけでもない。
財布も現金もしっかり持っている。
ヘベレケでもない。
 
強いて言うなら、
 ・仕事あがりの最終客
 ・ドライバーさんと同じ方向の帰り道
 ・なぜか、ゴーヤーの話で盛り上がった
ということ。
 
沖縄の足は、車がメイン。
電車文化が乏しい沖縄にとって、タクシーは貴重な移動手段である。
 
那覇空港(国内線)には、近距離タクシー、遠距離タクシー、
ジャンボタクシーと、それぞれ別々の乗り場が存在。
 
那覇市内移動なら、近距離タクシー乗り場へどうぞ。
遠距離タクシーに乗ってしまうと、
ドライバーさんとギクシャクする羽目になる。
 
予約タクシー乗り場は、更にまた別の場所なので、お間違えのないように。
(レンタカー送迎・リムジンバス付近)
 
 
初乗り料金は、500円(480円の会社もある)。
東京と異なり、迎車料金も掛からない。
 
クレジットカードを使える車がほぼないのが難点だが、
サラリーマンは元より、主婦や学生、買い物目的のオバァに至るまで、
みなが利用する身近な乗り物。
某スーパーには、タクシー会社に直通で繋がる専用電話機まで設置されている。
 
那覇市内中心部は駐車場が少ない(&高い)と言うこともあり、
一度自宅に車を置いて飲みに出る、という方も少なくない。
これが、「沖縄の人って一回帰ってから飲みに行くんでしょ?」
と、ケンミンshowネタにされる所以でもある。
 
市内中心部は、時間を問わず、多くのタクシーが流れており、
捕まえるのに苦労する場面はほぼやってこない。
徒歩で歩いていると、背後から『プッ』と、軽めにクラクションを鳴らされ、
「ちょっと家でも寄ってく?(偏差値3くらいの安い口説き文句)」
ばりの軽快なノリで、勧誘されるケースもある。
 
 
個人タクシーの割合は非常に少なく、
各タクシー会社の看板を背負った車が多数。
私は、その中で、2社のタクシー会社さんにお世話になっている。
 
仕事柄、出張者等の対応で、オフィスまでタクシー配車をお願いすることも多く、
電話口で、車両ナンバーを言われた際、どのドライバーさんが来るのか、
判断できるレベルにまで成長。
 
エリアによって、ある程度、担当の方が固定されているので、
1週間で何度も同じドライバーさんに当たることもある。
 
そして、この2社さんとも、“個タク” に負けず劣らず、
個性豊かなドライバーさんで溢れている。
 
 
私が、“ヒデじぃ” と呼んでいるドライバーさんがいる。
実年齢は、まだ伺ったことがないが、
『70歳は、越えているのではないか?』と予想している。
 
領収書は、いつも手書き
お孫さんは、福岡にいるらしい。
多弁な方ではないが、声が大きい。
 
「おつかれさま」
「大丈夫ね」
「暑くなるから、ゴーヤー食べればいい」
 
私の表情を見て、いつも何気ない、ひと声を掛けてくれる。
 
 
都内で働いていた頃は、ほぼ毎晩、終電後の深夜残業タクシー。
『家に辿り着くまで、いかに車内で、睡眠時間を確保できるか』が、
ドライバー選びの基準だったが、沖縄で、
“ヒデじぃ” の車に乗ってから、少しその風向きが変化した。
 
タクシーでの移動時間は、貴重な情報収集の場。
 
都内の時ほど、長距離で乗らなくなったこともあるが、
今、車内で眠ることは、ほぼない(ただし、ヘベレケ時は除く)。
 
天気の話、抜け道の話、新しく出来たお店の話、
健康の話、高校野球の話、今日はどこが渋滞しているかという話、
昔はここには何もなかったという話
 
短い乗車時間で、ドライバーさんと、
些細な、でも、どこか少し笑ってしまう、
“ゆるり” とした会話をするようになった。
 
沖縄でタクシーに乗られる際は、
ぜひ、そんな “ゆるり”、とした時間も楽しんでいただきたい。
 
 
今日は、福岡土産を渡したところで、下車。
わりと喜んでたな、“ヒデじぃ” 。
 
今日もありがとう。
ゴーヤー食べますね。
どうか、ご自愛ください。
 
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